ジョー小泉のひとりごと 2003年2月後半


タイソン戦生中継で言った中国のことわざ

身體髪膚受之父母。不敢毀傷、孝之始也。

身体髪膚之れを父母に受く。敢えて毀傷せざるは、孝の始めなり。

<意味>
身体というものは父母から受けついだものである。
だから親からもらった身体を傷つけないというのは親孝行の第一歩である。

立身行道、揚名於後世、以顕父母、孝之終也。

身を立て道を行ない、名を後世に揚げて、以って父母を顕(あら)わすは孝の終わりなり。

<意味>
世に出て己の身を立て、正道を行い、後世まで残るよう名を揚げ、それにより「立派な子を持った」と父母の名をも顕著にする。それぞ親孝行の終わり(究極目標、ultimate end)である。

これは「孝経」に出ている有名な言葉だ。
「孝経」は孔子の著作とされていたが、今日、門人の曽子の門人が孔子の孝行に関する言葉をまとめたものであろうとされる。

各則が「子曰く」すなわち、孔子が語るところ、という出だしになっている。

文武天皇の大宝令は701年に発布されたが、その学令によれば、経科の学生には「論語」とこの「孝経」が必修科目とされたそうだ。

上の2つの有名な言葉をボクシングに当てはめてみよう。

身体は親から受けたものだから、「打たせずに打つ」ボクシングをすることが、親孝行の始めとなる。

ボクシングを始めたからには、正しい基本を学び、出世をして、後世に名を残すような名選手にならねばならない。それがボクシングにおける親孝行の究極目標である。

「打たせずに打つ」ボクシングを研究するには、リング・ジャパン新発売のビデオ「ディフェンス強化法」が最適。これは本当にいいテキスト・ビデオです。
何だ、最後はビデオの宣伝か。

孔子が言われた。「学びて時にこれを習う。また説(よろこ)ばしからずや」。すなわち、ディフェンスの練習をし、また時にこれを復習すると、その学んだものが自分の身についていく。
それは喜ばしいことである。

好評発売中!
(2−28−03)


L・ヘビー級がヘビー級王座に挑んだ歴史

No.    試合日 勝敗 ヘビー級選手 体重 結果 勝敗 L・ヘビー級選手 体重 体重差 キロ タイトル
1 05年 7月 3日 マービン・ハート 190 KO12R ジャック・ルート 171 19 8.55 統一・決定戦
2 06年 11月 28日 × トミー・バーンズ 172 引分け20R × ジャック・オブライエン 163.5 8.5 3.825 統一
3 07年 5月 8日 トミー・バーンズ 180 判定20R ジャック・オブライエン 167 13 5.85 統一
4 09年 5月 19日 ジャック・ジョンソン 205 無判定6R ジャック・オブライエン 161 44 19.8 統一
5 21年 7月 2日 ジャック・デンプシー 188 KO4R ジョルジュ・カルパンティエ 172 16 7.2 統一
6 34年 3月 1日 プリモ・カルネラ 270 判定15R トミー・ラグラン 184 86 38.7 統一
7 39年 1月 25日 ジョー・ルイス 200.25 KO1R  ジョン・H・ルイス 180.75 19.5 8.775 統一
8 41年 6月 18日 ジョー・ルイス 200.5 KO13R ビリー・コーン 174 26.5 11.93 統一
9 46年 6月 9日 ジョー・ルイス 207 KO13R ビリー・コーン 187 20 9 統一
10 49年 8月 10日 エザード・チャールズ 180 TKO8R ガス・レスベビッチ 182 -2 -0.9 統一
11 51年 5月 30日 エザード・チャールズ 182 判定15R ジョーイ・マキシム 181.5 0.5 0.225 統一
12 55年 9月 21日 ロッキー・マルシアノ 188.25 KO9R アーチー・ムーア 188 0.25 0.113 統一
13 56年 11月 30日 フロイド・パターソン 182.25 KO5R アーチー・ムーア 187.75 -5.5 -2.48 統一
14 70年 11月 18日 ジョー・フレージャー 209 KO2R ボブ・フォスター 188 21 9.45 統一
15 85年 9月 25日 ラリー・ホームズ 221 判定15R マイケル・スピンクス 200 21 9.45 IBF
16 92年 5月 15日 バート・クーパー 224 TKO5R マイケル・モーラー 217 7 3.15 WBO・決定戦
17 94年 4月 22日 イベンダー・ホリフィールド 214 判定15R マイケル・モーラー 214 0 0 WBA・IBF
18 03年 3月 1日   ジョン・ルイス       ロイ・ジョーンズJr.       WBA・IBF

(注)No.1〜14は「リング年鑑」87年版71〜72頁による。No.15〜18はFight Fax 社「コンピューター・レコードブック」による。


サーシャとコスチャ

日本バンタム級チャンピオン、サーシャ・バクティンのアルファベット・スペル、および統一世界S・ライト級王者KOSTYA TSZYUの発音について

<前提>
ローマ字には日本式とヘボン式とがある。
日本式:官庁で使用
ヘボン式:英語教育で使用
例:
日本式:
しゃ しゅ しょ sya syu syo
ちゃ ちゅ ちょ tya tyu tyo
ヘボン式:
しゃ しゅ しょ sha shu sho
ちゃ ちゅ ちょ cha chu cho

<問題提起>
BOXING UPDATEなどのフロントページにカバーストーリーを書いているグラハム・ヒューストン(元英国BOXING NEWSの編集者で、カナダの富豪の女性と結婚し、いまアメリカに住んでいる逆玉の輿)から最近、サーシャ・バクティンについて問い合わせがあった。そのとき、グラハムはSASYA BAKHTINEと綴っていた。JBCはSASHA BAKTINと綴っている。

日本ボクシング年鑑を見ると、本名はALEXANDR BAKHTINEとなっている。サーシャはロシアによくある愛称だろうが、BAKHTINEはグラハムが書いてきたのと一致している。

そこで、ローマ字のヘボン式と日本式の対照表を見直した。
最近、「チャ」のローマ字にはヘボン式の「CHA」を当て、日本式の「TYA」と書かなくなっているが、ともに発音は「チャ」だ。

<結論>
KONSTANTINEの愛称はKOSTYAで、この読み方は
一部の専門誌が書いている「コスタヤ」でなく、「コスチャ」だろう。ドストエフスキーの「罪と罰」などを読むと、このコスチャやアーニャとかがよく出てくる。TYAは「チャ」。

昭和29年、ローマ字の綴り方は「内閣訓令第1号」で定められた。その一部は以下の通り。

KYA KYU KYO
SYA SYU SYO
TYA TYU TYO (ここにKOSTYAのTYAがある)
NYA NYU NYO
HYA HYU HYO
MYA MYU MYO
RYA RYU RYO
GYA GYU GYO
ZYA ZYU ZYO
BYA BYU BYO
PYA PYU PYO

グラハム・ヒューストンからのE−mailのおかげで、ちょっとこんな調査(というほどでもないが)をした。
(2−27−03)


RJクラブ会報に「珍談奇談・日本編」連載開始

今日は、朝から日本の古い資料、「リング年鑑」の59〜61年版をめくり、昭和33年に日本で旋風を巻き起こしたマヌエル・アルメンテロス(キューバ)の話を書いた。

タイトルは、「アルメンテロス旋風の謎」。

筆者が疑問に思ったのは、「それほど強いアルメンテロスがいかなるマッチメーキング・ルートで来日したか?」そして「なぜ稲垣のような無敗のホープがそんな強豪と対戦したか?」である。

今日がRJ会報(情報誌)の締め切りで、何とか間に合った。

しかし、この会報への連載を始めたばかりで、決して弱音ではないが、前途多難のように思う。だから、さしあたり年内一杯を目標とする。

なぜか。
珍談奇談というのは、ミステーク、過失にかかわるものが多い。
現在、会長やトレーナーをしている人たちの過去の失敗を掘り起こすのは、あまり歓迎されないだろう。彼らは「もう忘れたい」と思っているだろうから。レフェリー、ジャッジのミス、あるいはコミッションのミスも同様だろう。

日本人は過去の過失を忘却しやすいのではないか。昔のミスを容易く忘れ、赦す傾向がある。それを、私が歴史探偵役で、珍談奇談の形で書くと猛反発する関係者も出てこよう。

まあ、そんな制約下で、故人、先輩たちを傷つけない範囲で、日本版の珍談奇談を書き出した。ああ、テーマが限定されるな、面白い逸話はいくらでもあるのに。
(2−26−03)


ビデオ「ディフェンス強化法」新発売!

日本人ボクサーの弱点は防御の甘さにある。
相手の攻撃をよけ、それを攻撃の突破口にする「攻防一体」のボクシングを推奨する教則ビデオ新発売!

SOLID DEFENSE

本場アメリカの「ディフェンス強化法」(47分)

詳細解説書 ジョー小泉

DEFENSE AGAINST THE JAB(ジャブに対するディフェンス)

DEFENSE AGAINST THE CROSS(右ストレートに対するディフェンス)

DEFENSE AGAINST THE HOOK(左フックに対するディフェンス)

DEFENSE AGAINST THE UPPERCUT(アッパーカットに対するディフェンス)

DEFENSIVE DRILLS WITH A PARTNER(パートナーを使ったディフェンス練習)

<左ジャブに対するディフェンス>

<右ストレートに対するディフェンス>

<左フックに対するディフェンス>

<左アッパーに対するディフェンス>

<右アッパーに対するディフェンス>

<コンビネーション・ブローに対するディフェンス>

DEFENSIVE DRILLS WITH A COACH(コーチとペアを組むディフェンス練習)

COUNTERPUNCH DRILLS(カウンターパンチ練習)


4月からWOWOWエキサイトマッチは月曜夜8時から

大ニュースと今夜の試合結果

4月から、WOWOWエキサイトマッチは夜8時から10時のプライム・タイムに昇格!
曜日は月曜で変更なし。WOWOWファンにとり、これこそ朗報!
これで火曜の朝、やや寝不足でアクビをする必要がなくなった。
この時間変更はファンの皆さんがエキサイトマッチをよく見てくれ好視聴率をキープしているためだろう。
グッドニュース!

2-25
SW王者 金山俊治(ヨネクラ) 13-3,11 KO 前
8R(KO3回36秒)
スビン・シットゴーソン(タイ) 前

試合前、「河合丈矢が王座返上のため、金山は暫定王者から正王者に昇格」というアナウンスあり。金山のワンパンチKO勝ち。

1回、サウスポーのスビンはよく手を出し、善戦するかに見えたが、金山が相手をロープに詰め、左アッパー(ボディ)をダブり、右フックを顔面にヒットすると最初のダウン。

2回は金山の左フックでスビンはヒザをつく。3回早々、金山の山なりのオーバーハンドライトが炸裂すると、タイ人は前のめりに倒れてのびた。レフェリーはカウントせず、金山のKOを宣言。金山の防衛戦は4/14。

MM4 笠松広(ヨネクラ) 9-4-2,1 KO 前
8R(負傷判定6回)
山西一郎(楠三好) 6-4-5, 1 KO 前

山西はファイターで真正面から攻め込み、笠松はそれに対し、右カウンターで応戦。この右カウンターがよく好打し、ポイントは笠松がリード。2回に山西がパンチによる出血(2ヵ所)。5回、笠松の右カウンターが炸裂し、一瞬、山西は足に来たが、笠松は詰めきれず。

6回、両者バッティングで、山西は左側頭部、笠松は左目上を切り、両者ともドクターのチェックを受け、ここで試合ストップの負傷判定となった。笠松は左ジャブをもっと活用すべきだった。山西はもっとウィービングしながら前進したかった。

「速報メール会員」には今後、さらにWOWOWエキサイトマッチ情報をお送りします。


今夜のWOWOW

今夜12時から1時間のWOWOWエキサイトマッチ・スペシャルは昨日のタイソ
ン、エティエンヌ戦の単なる短縮版と思われるかもしれないが、実はそうではない。
昨日、アンダーカードのディエゴ・コラレス再起第2戦、無敗の元五輪出場者ジェフ
・レイシーのファイトと2試合(ともにKO、TKO)を加えて放送するニューバー
ジョン。

将来、L級の台風の目となるコラレス、明日の世界王者候補レイシー、そしてタイソ
ンの強打を
見るべし、見るべし、見るべーし!
(2−24−03)


速報メール会員になれば1日でこれだけの情報が携帯に入る(速報メール サンプル)

<速報メール 第1報> 午後1時44分

2-22(米、メンフィス)

ヘビー級 10回戦
マイク・タイソン(米)
1RKO 49秒
クリフォード・エティエンヌ(米)

全米S・ミドル級王座決定戦
ジェフ・レイシー(米)
2RTKO 2分57秒
ジェームス・クロフォード(米)

ライト級10回戦
ディエゴ・コラレス(米)
1R終了TKO
ロケ・カシアニ(コロンビア)


<速報メール 第2報> 午後2時26分

2-22(米、メンフィス)

ヘビー級 10回戦
マイク・タイソン(米)
1RKO 49秒
クリフォード・エティエンヌ(米)

試合開始のゴングとともにタイソンは猛然と襲いかかり両者クリンチの時にスリップダウン。しかしタイソンは攻め続け、左フックを大きくミスしたあと右の強烈なフックで相手をダウン。完全な10カウントのノックアウト勝ち。


ライト級10回戦
ディエゴ・コラレス(米)
1R終了TKO
ロケ・カシアニ(コロンビア)

カシアニが1R終了後、右ヒジを痛め続行不能。


全米S・ミドル級王座決定戦
ジェフ・レイシー(米)
2RTKO 2分57秒
ジェームス・クロフォード(米)

2R、レイシーが右ストレートで2度ダウンを奪いレフェリーストップ。


<速報メール 第3報> 午後6時26分
私がWOWOW解説から戻り、各地の結果をまとめた速報。

2-23 新宮町立町民SC

F6 川端賢樹(姫路木下) 19-5-2,10 KO 前

10R

WBC・Fインター王者 C7位ランディ・マングバット(比) 31-15-11,15 KO 前=M

結果:川端の3−0判定勝ち。97−95、97−93、96−95。


川端の金星。最初はMがパワフルなボディ攻撃、左Hで攻め、川端はブロック主体で手数が少なかったが、3回から川端はジャブ、右Sをヒット。5回、Mはローブローで減点1。後半、川端のパンチの方が正確。9、10回は、Mが先制攻撃をかけると川端がジャブ、左H、右Sで競り勝つ。久保
田リポーターの採点も川端の勝ちという。


Fe10 金井晶聡(姫路木下) 7-0,7 KO 前

8R(1回3分5秒KO)

チョーレー・シットゴーソン(タイ) 6-5,2 KO 前

タイ人の右を食ってふらついた金井(全日新人王MVP)が左U(ボディ)で応戦し、コーナーにつめて連打し、最後は左U(ボディ)で仕留めた。


長谷部弘康(新日本呉) 前

8R 引分け(77−75、76−77、76−76)

比SB4 マイケル・ドミンゴ 13-6-2,5 KO前=D

Dが正確なパンチを放てば、長谷部はボディ攻撃中心で盛り返し、ドロー。



2-23 名古屋白鳥

OPBF・SF級王者 石原英康(松田) 11-2-1,9 KO 前

10R(KO4R)

ジャクリー・ツインズジム(タイ) 3-3,1 KO 前

1、2回は石原がやや硬く、距離をとりジャブ、1−2でボディ狙い。ジャクリーは石原の打ち終わりに右Sを狙うが、4回、接近戦でのボディ攻撃
で石原がDを奪う。タイ人は立ち上がったが、石原の連打からの左Sカウンターで座り込みカウントアウト。


SF2 小縣新(松田) 12-0-2,4 KO 前

10R(TKO4回)

ウィラチャイ・トーラグー(タイ) 5-4,1 KO 前

1回、小縣のパンチでタイ人は右肩に痛みを訴える。4回、ボディからの連打で最初のD。さらに連打で畳み掛けると再びD。ここでストップ。


SB9 菅原雅兼(松田) 15-2-4,7 KO 前

10R(KO4回)

パヤック・ツインズジム(タイ) 3-2-1,1 KO 前

スウィッチヒッターのタイ人に手こずっていた菅原が、4回、ラッシュをかけ連打からのボディ攻撃でD。カウントアウト。


SW10 大塚陽介(松田) 16-2,13 KO 前

8R(KO2回)

タイSL8 ナンナム・キャットプラサンチャイ 8-7,3 KO 前

1回に1度、2回に2度Dを奪った大塚が快勝。最後は右ストレート。



2/22 メキシコ WBCトリプル世界戦

Fe:エリック・モラレスがエディ・クロフトを2回に1度、3回に2度Dさせ、3回KO勝ち。

LF:ホルヘ・アルセが1回ジャスト100秒でエルネスト・カストロをKOし、2度目の防衛。

M:ホセ・アントニオ・アギーレが4回にDを奪われたが、7回、ファン・アルフォンソ・ケブが急に棄権し、TKOで王座防衛。


2/22 WBO SF1位マルティン・カスティージョが世界前哨戦でバレリオ・サンチェスを3者とも80−72の採点で破り、5/3のアレクサンデル・ムニョスのWBA王座挑戦を確定。王者交代があるかもしれない。カスティージョは23-1,14KOで敗北はフェリクス・マチャードのIBF王座に挑戦したとき論議を呼ぶ負傷判定負けを喫しただけ。


2/22 イタリアのベスビアノで、欧州クルーザー級王者ピエトロ・アウリノはビンチェンツォ・ロッシットを10回TKOして王座防衛。このアウリノはWBC王者ブレイスウェイトへの挑戦を目指している。


タイソンは試合後の記者会見で、「ルイスとの再戦前に、1、2試合、あるいは3試合消化したい。もう完調でない状態で惨めに負けるは厭だ」と語った。こうなると、アワを食うのはルイスだろう。1位ビタリ・クリチコとの指名戦を延期し、タイソンとの再戦を優先しようとしていたが、王者ルイスの方が交渉上、窮地に追い込まれそうだ。
(2−23−03)


タイソンの入れ墨

明日は8時半にWOWOWスタジオ入りだから、5時半に起きる。いま明日の解説のための予習をしている。タイソンの試合前の記者会見の言葉を読んでいて、ふと疑問に思った。

What does the tattoo mean?

It is a Mayan New Zeeland tattoo. I just wanted to put something on my face. I did not like the way my face was looking. I just put something on.

マヤというのはユカタンだから、中米だろう。ニュージーランドの原住民文化はマオリ(豪州のアボリジニーに相当)だ。マオリに入れ墨の伝統があるのだろうか?そこでサーチエンジンでmaoriとtattooで絞り込んだ。笑った。出てきた写真が、いまタイソンが左目尻に入れている入れ墨そっくり。

ニュージーランドの元の名称がMAORILANDだったのを知っていますか? 私の「ボクシング珍談奇談」67頁にジョン・L・サリバンが1883年にハーバート・スレイドというマオリ(ニュージーランド原住民)を3回TKOで破った話が出ている。

タイソンの入れ墨はマオリのそれ(maori carving tattoo)を模したものだったのか。
こんなに興味が拡散しだすと、植草甚一みたいになりそう。

タイソン、エティエンヌ戦は明日昼12時から。

(見るべし)の3乗!


OPBF M級王座決定戦

2-22 益城町総合体育館

OPBF・M級王座決定戦
2位 イアン・マクロード(豪州) 19-9-1,4 KO 前=M
12R
7位 豊住徳太郎(本田F) 13-2-3,5 KO 前

結果:豊住の3−0判定勝ち。117−110、115−112,117−112。
Mが単発の右ストレート狙いなのに対し、サウスポー豊住はボディブロー中心の攻撃で対抗しダメージを与えた。前半から豊住が主導権を握り、8回、豊住の左アッパー(ボディ)が当たると、これが効いてMは苦し紛れのクリンチ。9回、豊住はボディ攻撃を集中するときローブローがあり、減点1。10回以降も、豊住のボディ攻撃が効き、クリンチが多くなったが、そのまま押し切った。

工藤密(本田F) 10-0,3 KO 前
10R判定3−0 98−92,99−93,99−92
ラタナ・マニネット(タイ) 11-8-1、6KO前

今日の速報で、WBCクルーザー級王者ウェイン・ブレスウェイトはサウスポーと書いたが、この試合ではその場その場で右左とスウィッチし、右で戦う方が若干多かった。まるでオラシオ・アカバリョのようなスウィッチぶりだったようだ。

明日12時、タイソン対エティエンヌ戦、(見るべし)×3!


「珍談奇談・日本版」をRJクラブ情報誌に連載開始

うちは小さな会社だから、5人が集合すれば、すぐ結論が出る。

「RJの会報(情報誌)はちょっとマンネリ気味だな。
もっと変化をつけよう」と私が言い出した。

いろいろアイデアが出たが、次の結論となった。

(1)何か連載ものを入れる。
「社長(私のこと)、珍談奇談の日本版を連載してはどうですか?」
「じゃ、やるか」
これで終わり。

3月1日号から始める予定だが、急に決めたので、間に合うか?
まあ、何とかなるだろう。3ヵ月で840頁の本を書いたのだから、
会報の1頁くらい。

(2)「ひとりごと」の中の抜粋を会報に掲載。
ひとりごとは、プールに行った、ウェイトトレーニングに行ったばかり
でなく、時に重要なことも書いている。1ヵ月のひとりごとの中で
そのエッセンスだけを抜き取り、会報に載せる。
会員すべてがPCで「ひとりごと」を読んでいるわけではあるまい。

(3)情報誌の体裁を変える。
これまで月ごとに表紙から本文まで色を変えてきた。今月はブルー、
来月はクリーム色、再来月はピンクとか。それをやめて、本文は
白紙にし、そのコスト差で頁を増やす。その増頁分で、ひとりごと
抜粋と珍談奇談・日本版の連載をする。

3月1日号から、RJ情報誌がちょっと趣(おもむ)きを変える。
早春や わが会報も 衣替え


タイソン戦復活

WOWOWから連絡あり、日本時間23日(日)のタイソン復帰戦は予定通り生中継。対戦者は、一時、クリフォード・エティエンヌから変更との噂が流れたが、これも予定通り。但し、まだ予断を許さない。一旦、延期を発表しながら、翌日、実施を決めた背景を推測してみよう。
1. タイソンの一時の不調は、風邪だけでなく顔に入れたタトゥーの影響もあったのでは?その刺青の方の痛みが消えたので出場に踏み切った?
2. タイソンの例の気まぐれで、「完調でなければ出ない」と言っていたのが、風邪が治ると急に試合がしたくなった?
3. SHOWTIMEテレビがタイソンを拝み倒した?
まあ、日曜のタイソンの試合振りを見れば、どんな推測が正しかったのか判明しよう。だから、見るべし、見るべし、見るべーし!

4/19後楽園ホール、オケロ・ピーターのOPBFヘビー級タイトル戦の挑戦者が今日決定。ロジャー・アイゾンリティだ。米国で活躍するデビッド・アイゾンの弟でアフリカから豪州に来て定住。6戦5勝5KO1敗。ピーターと同じくらい大きいハードパンチャー。こちらも激戦が予想される。
(2−20−03)


試合ストップのタイミングについて

16日、大阪でOPBFフライ級タイトル戦のマッチメークをした。結果は小松則幸選手の2回TKO勝ちだったが、ストップが若干早かったようにも思えた。

2回、1位の比国チャンピオン、ロリー・ルナスが小松の右カウンターを食い足に来て、小松の連打で横転。この最初のダウンのあと、小松が連打をかけたとき、レフェリー(韓国)はストップした。

比国側は「ストップが早い」と抗議した。比国の選手は相手に攻められたとき、ロープを背にしてウィービングやダッキングで相手の攻撃をはずし合う伝統があるので、確かに彼らから見ると早かったのだろう。

先日、東京の試合でタイ国バンタム級王者が1回に日本人選手にダウンを与え、3回まで有利に試合を進めながら、確か4回に猛攻を受けダウンなしのTKO負けを喫した。タイのセカンドは「ストップが早い。こちらが勝っていたのに」と不満を漏らした。試合後の診断も問題なく、翌日、元気に帰国した。タイに帰国後5日後にこの選手は死亡した。試合との因果関係を調査したらしいが、日本での試合は直接ではなくとも何らかの関係はあるのかもしれない。日本プロボクシング協会は100万円の見舞金を彼の家族に届けた。

事故が起こってしまうと、まず責められるのはレフェリーだろう。「レフェリーのストップが遅かった。もう少し早くストップしていたら事故は防げたのでは・・・」と非難はレフェリーに集中する。だから、レフェリー諸氏は自己防衛のためもあり、やや早めにTKO宣言をしがちだ。ところが、観客の側から見ると、「小松が勝ったのは嬉しいが、もう少し見たかった。もう少しやらせてもよかったのではないか」という印象を持つかもしれない。

試合後、レフェリーと話すと、「ルナスは最初のダウンのあと、目が寄っていた。あれ以上、試合を続行すると、一発で病院行きになっていたかもしれない」と言う。こういわれると、返す言葉がなかった。

プロボクシングという観客から金をとり格闘を見せる興行で、観客にスリルを味あわせて満足させ、かつ選手の安全を保つ「最適なタイミング」を追及し続けねばならない。昔と違い、現代のボクサーたちは上手くはなっているがパンチを受け続けたときの耐久力は落ちているのではないか。それなら、昔よりは早いストップが現代での最適な試合終了点になるだろう。つまり、最適なタイミングというのは、時代とともに推移するだろう、と考えられる。

しかも、数学のように公理や定義のない個別の事例(ファイト)で最適点を求め続けねばならない。リング禍の多発は社会の反発によりボクシングの存続をあやうくするだろうし、一方、スリルの欠如もまたボクシングの人気を衰退させかねない。試合ストップのタイミングは難しい。
(2−20−03)


タイソン戦延期

今日、WOWOW音入れがあり、23日生中継予定のマイク・タイソン対クリフォード・エティエンヌ戦が正式に延期になったことを確認。浜田、高柳氏、および私の明日からの出張は中止。

タイソンはインフルエンザのため下痢、嘔吐の症状があり、本人、周囲は予定通り出場を目指し治療に努めたが、最終調整段階で体調を崩したため延期を余儀なくされたという。

タイソンも生身の人間だからインフルエンザには勝てなかったようだ。現在のタイソンはいわば崖っぷちで、万が一、体調不良の状態でリングに上がり敗北を喫すればタイソンの選手生命は終わってしまう。さらにレノックス・ルイスとの再戦契約に基づくリマッチも飛んでしまう。タイソンが現在置かれた状況を考えると、今回の延期は仕方ないのかもしれない。残念ではあるが・・・。

鉄人も 風邪には勝てず 床の中
(2−18−03)


ビデオ 本場アメリカの「ディフェンス強化法」来週発売予定

新しい教則ビデオの解説書を苦労して仕上げえた。
来週中には発売できるだろう。
日本人選手に欠如しているディフェンスを向上させる
エッセンスがこの中に盛り込まれている。

SOLID DEFENSE
本場アメリカの「ディフェンス強化法」 (47分)
解説 ジョー小泉

<項目>

DEFENSE AGAINST THE JAB(ジャブに対するディフェンス)

DEFENSE AGAINST THE CROSS(右ストレートに対するディフェンス)

DEFENSE AGAINST THE HOOK(左フックに対するディフェンス)

DEFENSE AGAINST THE UPPERCUT(アッパーカットに対するディフェンス)

DEFENSIVE DRILLS WITH A PARTNER(パートナーを使ったディフェンス練習)

<左ジャブに対するディフェンス>

<右ストレートに対するディフェンス>

<左フックに対するディフェンス>

<左アッパーに対するディフェンス>

<右アッパーに対するディフェンス>

<コンビネーション・ブローに対するディフェンス>

DEFENSIVE DRILLS WITH A COACH(コーチとペアを組むディフェンス練習)

COUNTERPUNCH DRILLS(カウンターパンチ練習)


「ボクシング珍談奇談」各節の概要

いま「ボクシング珍談奇談」の目次に対し、各節の短い概要を書いている。
その一部(5章まで)を貼り付ける。

第1章 ベアナックル時代の拳闘は珍談ばかり(〜1892年前夜)

1.なぜ四角の試合場を「リング」と呼ぶのか?
拳闘の創始者、ジェームズ・フィッグは総合格闘技の強豪だった。
2.初の拳闘ルールを作った男
ジャック・ブロートンが初のルールを作ったが、その運命は?
3.八百長専門の悪漢チャンピオン
4代目王者ジャック・スラックは正真正銘のワルだった。
4.臆病者か科学的テクニシャンか
身長170cmの王者ダニエル・メンドーザはフットワークの名手だった。
5.囚人から国会議員に出世したチャンピオン
ジョン・ガリーは引退後、持ち馬が英国ダービーで2度優勝。
6.白人対黒人の決闘はどちらに軍配が?
白人クリッブvs.黒人モリノーの2連戦の結果は?
7.マラソン・ファイトを得意としたチャンピオン
3時間16分、99ラウンド戦ったスタミナ抜群のジェームズ・バーク。
8.宣教師になったサウスポー・チャンピオン
大酒のみの王者ベンディーゴが改心して宣教師になった話。
9.英国タイトル戦から世界タイトル戦へ
米英対決が始まった話。
10.現行ルールの基礎となるクィーンズベリー卿ルール
3分戦い1分休む現行ルールができた頃の話。
11. 拳闘のメッカは英国から米国に移る
なぜ今日のようにアメリカが世界のボクシングの中心になったのか?
12. 遂に剛勇サリバン登場
ジョン・L・サリバンは当時無敵のチャンピオンだった。
13. いつ拳闘が階級制になったのか?
ベアナックル(素手)ファイトのチャンピオン一覧表あり。
14. ミドル級以下にも強い選手がいた
ダッチ・サム父子の強さは抜群だった。

第2章 銀行員やボイラー製造屋が世界チャンピオンだった(1892〜1910)

1.397個もダイアモンドがついたチャンピオンベルト
サリバンが豪華な世界チャンピオン・ベルトを贈られた話。
2.王者サリバンはなぜ黒人との対戦を拒否したか?
サリバンは実は黒人の強豪ピーター・ジャクソンが怖かった。
3.暗算が得意な銀行の書記がのし上がってきた
ダンディな銀行マン、ジェームズ・コーベットが躍進してきた話。
4.「チャンピオン・カーニバル」で新ヘビー級王者誕生
コーベットがサリバンに勝ち、新チャンピオンになった。
5.チャンピオンはみぞおちパンチに弱かった?
コーベットがボディブローでKOされ王座から転落した話。
6.バックハンド・ブローでKO勝ちしたが、あとで王座取り消し
初代ジャック・デンプシーが反則打でKOされテンヤワンヤ。
7.史上初の三冠王は40歳
ミドル、ヘビー、L・ヘビーの順で王座を奪ったフィッツィモンズ。
8.保安官ワイアット・アープは悪徳レフェリー
西部劇の英雄アープはボクシング史では悪漢。
9.ボクシング・クラブが訴えられた話
ボクサーの死亡事故が起こり、観戦クラブが起訴された。
10.19歳の2冠王、マクガバーンは短命王者
19世紀から20世紀に移る当時、抜群に強い軽量級王者がいた。
11.失格負けを宣したレフェリーを袋叩きにした話
失格負けを喫したウェルター級王者ウォルコットのセコンド暴れる。
12.対戦者とそのマネジャーをKOした話
賭け試合をしていたエイブ・アッテルは相手のマネジャーもKO。
13.身長170センチのヘビー級チャンピオン
トミー・バーンズは強いチャンピオンだった。
14.名チャンピオンは反側屋が苦手だった
ジョー・ガーンズは反則屋ネルソンに破れ落城。
15.しまった、1ラウンド早くKOしてしまった
前回12回でKO負けしたケッチェルは再戦で11回KO勝ち。
16.史上初の黒人ヘビー級王者ができてしまった
ジャック・ジョンソンが白人社会を混乱させた。
17.ミシガンの暗殺者が歯を折られた
ミドル級王者ケッチェルがヘビー級王者ジョンソンに挑戦。
19.英国のクラブが現行の階級制を作った
クルーザー級は昔、L・ヘビー級のことだったという話。

第3章 やっと黒人からタイトルを取り返した(1911年〜1920年)

1.女にちょっかいを出したチャンピオンが射殺された
現役の世界ミドル級王者ケッチェルが背中から撃たれ射殺された話。
2.カムバックなどしなければよかった?
元ヘビー級王者ジェフェリーズが再起し王者ジョンソンと対決した話。
3.山猫はダブル・ノックダウンで命拾いの王座防衛
ウォルガストとメキシカン・リバースの世界戦でスキャンダル発生。
4.誰も小男クーロンを持ち上げられない
元世界バンタム級王者クーロンの変わった特技とは?
5.世界ヘビー級チャンピオンは逃亡中
ヘビー級王者ジョンソンがアメリカからヨーロッパへ逃げた話。
6.あるカウボーイの死
白人ホープ、ルーサー・マカーティがタイトル戦で変死した話。
7.タイソンの前に耳を噛みちぎったボクサーがいた
世界ライト級王者ウェルシュがマネジャーの耳を噛みきった話。
8.ああ、やっと白人ヘビー級チャンピオンの時代が来た
カウボーイの大男ウィラードが黒人ジョンソンから王座奪取。
9.よくやるよ、1日に3試合も
バトリング・レビンスキーは1日に何と3試合消化した話。
10.レフェリーが相手方ではとても勝てない
子飼いのレフェリーを連れ防衛してきたウィリアムズも年貢の納め時。
11.戦うことを忘れたヘビー級チャンピオン
新ヘビー級王者ウィラードは防衛戦をせず舞台で稼ぐ困った事態に。
12.同じ相手と20回もよく試合するものだ
ルイス(英)とブリトン(米)の歴史的ライバル対決。
13.ノンタイトル戦で世界タイトルを獲る方法教えます
名王者ベニー・レナードがノンタイトル戦でタイトルを奪った話。
14.小さな「鉄腕アトム」がチャンピオンになった
蚊トンボのように細いジミー・ワイルドが豪打を爆発させ王座へ。
15.オーイ、1回KOじゃない、リングにもどれ!
デンプシーはウィラードを1回でKOしたと思いリングを去ったが。
16. 病気の親友に鉄拳を見舞う男の友情
デンプシーが病身の親友ミスキーに王座挑戦のチャンスを与えた話。

第4章 屠殺人と海兵が戦った騒乱の20年代 (1921年〜1930年)

1.デラホーヤよりハンサムな「蘭の男」アメリカ上陸
フランスの美男ボクサー、カルパンティエが米国でセンセーション。
2.役者が揃い史上初の100万ドル興行ができ上がった
デンプシー、カルパンティエ戦を大興行にした立役者は?
3.皇太子殿下、わかりました、体重差があっても試合します
試合前、体重差でもめていたジミー・ワイルドはなぜOKしたか?
4.勝ちたくなかったからわざと反則負けしたって本当?
ライト級名王者レナードが2階級制覇失敗をした話。
5.花の都パリでライオンを連れ歩く野生児が世界王者に
アフリカから来たバトリング・シキが何とカルパンティエに勝った。
6.世界タイトルマッチを興行したおかげで街は破産
デンプシーの世界戦を興行した街シェルビーは無一文になった。
7.野牛はやはり屠殺人に勝てなかった
野牛フィルポが屠殺人デンプシーと激闘を演じた話。
8.ボクシング記者が世界チャンピオンになった
見習い記者がボクシングを初め、何と世界王者になった話。
9.38ポンドも落として世界タイトルを獲った男の話
ローゼンバーグは38ポンドも落としてバンタム級王座奪取。
10.試合では負けたが、ストリートファイトでは俺の勝ち
グレブとウォーカーが試合の夜、酒場の外で第2戦をした話。
11.歯の治療が元で現役チャンピオンが突然死
世界フライ級王者パンチョ・ビリャは歯の治療後、死んだ。
12.人間風車が鼻の治療後に死んだ
名選手ハリー・グレブが鼻の治療をした直後、世を去った。
13.デンプシーもブランクで体が錆びていた
名王者デンプシーも王座から転落する日が来た。
14.14秒もダウンして王座防衛か
タニーはデンプシーとの再戦で14秒もダウンしながら王座防衛。
15.金メダルより世界タイトルより勉強が好き?
ラバーバは世界フライ級王座を返上しスタンフォード大学へ入った。
16.世界ヘビー級タイトルを捨てて富豪の娘と結婚したチャンピオン
ジーン・タニーは金の成る木、ヘビー級王座を捨て逆玉の輿。
17.会場で騒動が起きても戦い続けた男2人に拍手を
フィールドとトンプソンは会場の大騒動を気にせず打ち合った。
18.負けた方が金になるってそんな奇妙な契約ありか
ラゴランとウォーカーの王者同士の対決の奇妙な契約とは?
19.身長180センチのバンタム級王者が生まれた
化け物のようなパナマ・アル・ブラウンの話。
20.ローブローによる失格勝ちでヘビー級王者誕生
ドイツのシュメリングはローブローを主張し反則勝ち。
21.大恐慌のため破産した名チャンピオンがカムバック
名王者レナードがカムバックしたが、その結果は?

第5章 豪腕野郎がボクシング界をかき回した(1931年〜1940年)

1.キューバのチョコレートはスウィート
キューバ初の世界王者キッド・チョコレートはいかに華麗なボクサーだったか。
2.マザコン坊やは世界チャンピオンになれない
天才ボクサー、ヤング・ストリブリングの栄光と挫折。
3.やっと英国の風車野郎をやっつけた
ジャック・キッド・バーグが米国で旋風を巻き起こしたが・・・。
4.アメリカは仕返しのため判定を盗んだ
シュメリング、シャーキー戦の判定に異議あり。
5.アルプスのようなイタリアの大男がチャンピオンになった
身長2メートル近いイタリアのカルネラがヘビー級王座に就いた。
6.地元判定と文句をいうならもう一度やろう
三冠王となるバーニー・ロスは判定勝ちにけちをつけられ再戦へ。
7.11回の間に11度もダウンがあった茶番劇で王者交代
カルネラ、ベアの世界ヘビー級タイトル戦はまさしく茶番劇。
8.プレイボーイに勝ったシンデレラ
新王者ベアはたたき上げのブラドックに世紀の番狂わせで王座を失う。
9.4大世界タイトルマッチをドン・キングより先に興行した男
ダブ屋出身のマイク・ジェイカブスが大プロモーターになった話。
10.褐色の爆撃機がシンデレラを撃ち落した
遂に黒人の世界ヘビー級王者ジョー・ルイスが出現。
11. 米独間の代理戦争はアメリカのKO勝ち
ルイス(米)が宿敵シュメリング(独)を1ラウンドKO。
12.8階級中の3階級をひとりじめするなんて独占禁止法違反
ヘンリー・アームストロングが同時3階級制覇達成。
13.1試合に5点も減点ってありか!
なぜ豪腕アームストロングがアンバースに奇妙な判定負けを喫したか?
14.体重2トンと称した奇人がKOされた
30年代のバタービーン、トニー・ギャレントの奇人ぶり。
15.4階級制覇を妨げたのはみんなのジェラシー
アームストロングは実は4階級制覇していたのに・・・。
16.史上最もひどい酒呑みチャンピオン
酔っ払っていないときはシラフのハチャメチャ王者ベニー・リンチ。

6章以下は追って。


昨日の日本タイトルマッチを振り返る

壮絶な闘いであった。
佐々木の気迫が湯場の体格、キャリアの優位さを上回った結果となった。
佐々木の初回の先制攻撃には大いにリスクがあったはずだ。相手は懐の深い、長身のサウスポーでパンチがあるのだから、左カウンターで大きなダメージを負う危険性もあった。しかし、奇襲は功を奏した。

湯場には結果論だが、油断があったのだろう。
そこを突いた佐々木には戦略と運があった。
これまで佐々木の試合は何度も見たが、98年の大塚陽介との全日本新人王戦(判定負け)のあと、大いに進歩している。上背こそないが、クレバーで度胸がある。それに加え、最近、パンチにパワーが加わりだした。その危険な挑戦者が王者を食った。

湯場は体格の利点が大きいので、これまで木村戦を除いてはいつも得意の左ストレートに相手が入ってくるようなパターンが多かったように思う。湯場は、今後、右リード、左に過度に頼るのでなく返しの右、そしてサイドに回りこむフットワークを磨く必要があるだろう。

多分、いずれ両者の再戦は必至だろうが、そのとき2人は相手をどう研究し攻略しようとするか、興味がある。

昨日の試合はボクシング・ファンだけでなく、たまたまTVを見る一般の人たちをも興奮させる密度の濃さがあった、と思う。このような熱戦がボクシングの人気を高めるだろう。

これから大阪のマッチメーキングに出かけよう。
(2−16−03)